
築140年の歴史に刻まれる改修工事
こちらのお寺は、東日本大震災による内外部の漆喰・土壁などの破損、損傷を改装、改修しています。
昔施工された土壁は断熱、防音に大変優れており、素晴らしい昔ながらの素材です。壁の中に使用されている土は崩れないよう藁や竹(木舞竹)が入っています。表面に塗られている漆喰は接着性、防水性が有る為、中塗りされている土を雨などの水分から守っています。地震で大きくヒビが入ってしまい建物内部から外が見えるほどに割れてしまいました。壁内部の土は水にも弱く崩れやすい性質が有ります。一度崩れてしまった土に同様に土を塗ってもボロボロと崩れてしまい塗り込む事は出来ません。そこで、専用の接着プライマーを塗り、その後下地の不陸調整をして、繊維入りの樹脂下地材を塗り再び白漆喰を塗って仕上げております。ここでは、歴史ある建造物の景観を損ねない様に気を付ける事。それと共に今の時代にあった素材選びをして施工していきます。